架空の杜

The journey is the reward.

メチルフェニデートという薬の闇(リタリンからコンサータへ)

ADHDの薬、それは治療か商売か | Dr林のこころと脳の相談室
この成分名メチルフェニデートは以前はリタリンという名前でうつ病ナルコレプシーの治療薬として処方されていた。最初は「軽度のうつ病」の特効薬として気軽に処方されていた。成分的には覚醒剤の亜種的な薬なので一部の好事家から熱狂的な支持を受けて中毒者が続出した。利益至上主義の街のメンタルクリニックは患者を固定客にするために処方しまくった。

当然、中毒者および過剰摂取における人格の荒廃が社会問題になった。すると発売元のノバルティスファーマは適応を「難治性うつ病」「遷延性うつ病」という逆方向ベクトルに効能が書き換えた。そこまでしてでも製薬会社はこの薬をメンヘラーに売りつけたかったし、一部の精神科医も患者をリピーターにするために処方を続けた。

要するに商売のために薬の効能を書き換えたのである。当然薬害はなくならなかった。そこになぜか向精神薬の濫用の追求に伝統的に熱心な毎日新聞がキャンペーンをおこない、それが功を奏し社会問題として広く認知され、ついにナルコレプシーを除く精神科領域での処方が禁止された。

商品名を変えて

すると発売元のノバルティスファーマメチルフェニデートが米国でADHDの治療に多用されている点に目をつけて、商品名をリタリンコンサータと変更して,新たな販売拡張をはじめた。この処方についての問題点はリンク先の林先生が述べられているとおりである。

2chコンサータスレッドを読めばわかるが、以前のリタリン中毒者およびリタリン伝説を知ってしまったメンヘラーたちがADHDを偽装してコンサータをなんとかゲットしようと妙な情熱を傾けるようになった。そしてそれに応えて一部の儲け至上主義のクリニックが・・といつか着た道を再び歩んでいる。

ここからは憶測だが米国で需要の多い薬なので、ノバルティスファーマとしてはせっかく薬を精製した以上、巨大市場である日本でもメチルフェニデートをなんとしても売りさばきたいのだろう。営利第一で患者の健康被害を軽くみるグローバール巨大製薬会社の横暴を我々は許してはならない。

追記

コンサータの発売元はノバルティスファーマではありませんでした。製造工場も別ならば、このエントリは無意味ということになりそうです。スミマセン。