架空の杜

The journey is the reward.

心の痛みに原因はない

程度の差異はあれど人類は全てメンヘラーだとおもう。
症状が著しいと薬物を飲まないといけない。

私は、薬が「心」に効くことを知って
「心の理由」は物質だったと知った。

理屈からいけばそうなのだ。
実際に脳内物質としてセロトニンドーパミンノルアドレナリンと列挙できる。

心の痛みは化学式に還元できる。

しかし、この「理由」は実感として我々にない
心が痛いのは外部に原因があるからだと考えがちである。
外部に原因が見つからないときは
「心の成り立ちに歪みがあるから」だと考える。

外部に原因を意地でも見つけ出して
全身全霊で糾弾するのが「統合失調症」である。

「自分の心の歪み」に全て原因があると自分を責め
心が更に病んでいくのが「うつ病」である。

外部にあるのか、内部にあるのか、
解らなくて混乱して境界上で激しく揺らめくのが
境界性人格障害(ボーダー)」である。

人間は言葉を持った動物の本性として
事象には全て原因があると思い込む性癖がある。
そう思わずにはアイデンティティが確立できないようにできている。

心が痛いから、それには原因があると考える。
それを言葉の体系であらわそうとする。
それが大元の病理だと、私は思う。

心の痛みに原因はない、
「脳内物質のバランスが悪い」という理由だけが存在する。

原因探しを止めて、心が痛がっても
「あぁ、脳内物質が乱れているなぁ・・・」
と突き放して考えること、これがメンヘラー脱却の第一歩であろう。