11話と最終話を見た。待たされたけれども続けて最終二話を見ることができた良かったと思う。直球の感想は「これは輪廻と涅槃の物語」だということだ。まどか(円)の名前は円環する輪廻を表した言葉だった。希望を持つことによって業が積もり、その因果の重さによって生命体は輪廻の輪から抜け出すことができない。これは仏教の思想そのものだ。まどかの出した答えは業(カルマ)を生み出す根源となる希望を持つことを放棄し、自身が希望そのものになることであった。希望する主体から主体が目指すそのものになること。これはまどかが解脱したということであろう。輪廻転生の輪から抜け出した状態のことを仏教では涅槃(ニルヴァーナ)という。その境地に達したことで、まどかは人々から忘却されるという代価を払って、いうなれば神となった。しかし、解脱したのはまどかであって、ほむらは新たなる輪廻の世界で戦わなくてはならないのだった。という結末だ。