綾崎ハヤテと綾波レイについてはいうまでもありませんが、無き人を復活させるという権力者の野望が物語を影から支配している点でも同じです。
キリスト教とギリシャ神話
エヴァンゲリオンが、世界観の多くをキリスト教から拝借していることは有名です。ハヤテのごとく!をエヴァンゲリオンのオマージュとしたとき、世界観を異なったものとするためにキリスト教以外の思想的バックボーンを探してくる必要がありました。それがギリシャ神話です。アテネはギリシャ神話の女神の名前ですし、物語の原点はギリシャのミコノス島となっています。
少女革命ウテナの影響
畑先生は「少女革命ウテナ」に対する愛着を繰り返し表明されています。ウテナもエヴァンゲリオンオマージュ作品でした。*1「少女革命ウテナ」はエヴァに対抗して、アブラクサスというキリスト教に対する邪神を世界観の背景に配置しています。ハヤテの第216話で「アブラクサス」という単語そのものが作品にあらわれました。ウテナを参考に自作品の世界観を構築する際に、背景となる思想体系に何を持ってくるか、畑先生は深く考えたと思います。そしてアシスタント時代に旅行したギリシャ旅行から着想を得て、ギリシャ神話を取り入れたのではないでしょうか。
参考:http://grail.s55.xrea.com/utena.htm
参考:アブラクサス