架空の杜

The journey is the reward.

Beatles for Sale

Beatles for Sale

4枚目のアルバム。ビートルズの全アルバムの中でもっとも評価が低いといわれているアルバムである。スーパースターとしての激務が臨界点に達し、全てのメンバーが疲れ切っていた。レコーディング履歴をみても、まとまった時間をレコーディングにあてるのではなく、スケジュールの合間を縫って断続的にレコーディングが行われたようだ。そんな中でもジョンは何とか2曲の佳曲を提供。あとはポールの旧い曲及びパッとしない曲及びスタンダードナンバーのカバーで何とか一枚作り上げたといった感じだ。作り込みが足りないのはLPにおける後半で顕著で演奏の練り込みが足りない。B面にポールの佳曲が一曲でもあれば随分と印象も変わったものになったと思うが*1、ジョンが失速気味なのにポールもこれといった曲を書けなかったので、このアルバムの低評価も仕方がないといったところか。しかし、リアルタイムでイギリスにて聞いていたピーター・バラカン氏はこのアルバムが一番好きだという。特に評判の悪い後半の曲だが、ステレオバージョンで聞くとだいぶその悪印象が軽減するのでステレオ音源を入手できる方は是非そちらをおすすめする。お気に入りの曲は、1曲目・2曲目(ボブデュランの影響大)シングル候補だった8曲目、隠れた名曲として名高い11曲目あたりです。

  1. .No Reply
  2. .I'm a Loser
  3. .Baby's in Black
  4. .Rock & Roll Music
  5. .I'll Follow the Sun
  6. .Mr. Moonlight
  7. .Kansas City/Hey-Hey-Hey-Hey! [Medley]
  8. .Eight Days a Week
  9. .Words of Love
  10. .Honey Don't
  11. .Every Little Thing
  12. .I Don't Want to Spoil the Party
  13. .What You're Doing
  14. .Everybody's Trying to Be My Baby

*1:Every Little Thingはポール作と思われるが曲自体はジョンの声の方が目立っている