- 「綾」とヒット作の謎
ハヤテの髪の色は綾波レイとおなじですね。そういえばハヤテの名字は綾崎でした。偶然でしょうか。近年の萌えマンガのヒット作に妙に綾の時があるのは不思議です。あずまきよひこ「よつばと!」の綾瀬一家、ネギま!の綾瀬夕映と頻出ですね。そういえば三作ともタイトルの後に!入っていますね。萌えの隠れた暗号なのかもしれません。
- 背後にある父性・母性の欠如
綾波レイと綾崎ハヤテは髪の色と名字の一字が一致しているだけでしょうか。エヴァンゲリオンでは綾波レイは母性の象徴として描かれていました。綾崎ハヤテは母性の象徴では無いです。しかし、父性を隠喩したキャラとはいえないでしょうか?
ヒロインの三千院ナギは両親を亡くしています。母としての役割は弱冠17歳のスーパーメイドさんマリアが担っています(食事を作ったり、添い寝をしたり)。そこに借金がある以外は取り立てて欠点がない女装すら似合ってしまう、ガンダム並の丈夫さをもったハヤテが加わります。ナギから見れば疑似の母との生活に父性を暗示させるハヤテが加わって疑似家族が成立します。ここから物語が始まります。
ナギは恋愛対象としてハヤテを見ていますが、実際は欠落した父性をハヤテに求めているのでしょう。ハヤテはナギを「子供」としか見ていなく、西沢さんに告白されてナギの姿がフラッシュバックしたときも「妹」をもった兄の気持ちということで納得しています。
一番微妙なのがハヤテとマリアの関係です。「今まで生きていた中で一番綺麗な人」とハヤテはマリアを女性として意識しています。しかし、マリアはハヤテがナギを女性として見ないのと同様に、母性視点もしくは姉的な視線でしか彼を捉えていません。
- マリアがハヤテを意識するとき・・
マリアがハヤテを男性として意識するとき物語が大きく動くはずです。おそらく畑健二郎先生の中では物語の展開が既に想定されているのでしょう。4巻の42頁にそれを暗示させる伊澄の台詞があります。
まぁナギにとって、私より身近な人がハヤテ様を好きになった時は大変だと思いますが・・・
- 実はハヤテ16歳・マリア17歳
歳が一つしか違わないんですよね。そして伊澄の暗示的なセリフ・・・。ただの萌えマンガではないです。一介のギャグマンガでもない。恐ろしい作品です。
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/02/18
- メディア: コミック
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