架空の杜

The journey is the reward.

最終製品を作らないとやはり儲からない

日本のメーカーは純粋に技術の勝負であれば、まだまだ強い。たとえばiPhoneには日本の技術が多く貢献しているので、今後は電子部品や素材メーカーとして生き残ればよい、という意見がある。

しかし、部品メーカーのマージンは低めに抑えられる傾向にある。カリフォルニア大のケネス・クレーマー教授他の研究(2011年7月付)によると、iPhoneの売上のうち、日本の企業が受け取った利益は全体のたった0.5%であるという。

一方、アップル社自身の利益率はなんと58.5%にのぼる。あなたがiPhoneを買うのに支払った金の半分以上は、アップルの儲けとなっているということだ。iPhone5になって日本メーカーが部品に占める割合は増えたそうだが、やはり最終製品を握れない会社は弱い。

「日本がいなければiPhoneは成り立たないということ≠利益が上がる」なんですね。それを考えるとやはり自動車産業は死守しなければならないと思うわけです。日本は内需の国だから大丈夫という意見もありますけれど、それを下支えしているのは「日本はプレミアム感のあるモノなりカルチャーを創造・発信できる」という期待値があってのものだと思うのです。