- 作者: ぐっちーさん
- 出版社/メーカー: 東邦出版
- 発売日: 2012/09/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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円高が悪いわけがない
自国通貨の価値が高いのがなぜ悪いのか? 円高悪玉論に対する反論が極めてまっとうな論理で語られており、もの凄く腑に落ちました。日本の製造業の輸出依存度は15%と国際的にみて極めて低く、更にドル建てでの決済が半分ぐらいあるので、円高が国難を招いているというのは悪質なプロパガンダだという意見には納得させられました。円高は90年代に80円を割ってからずっとその基調が続いているので「今さら」円高・デフレを理由にしている企業は単に「日本人の労働賃金を切り下げたい」「経営戦略のミスを責任転嫁したい」だけなのだということですが、そうなんでしょうね。シャープ・パナソニックはコモディティ化したテレビに経営資源を集中したという戦略ミス、ソニーはプラス、ソニーのアイデンティティであるイノベーションが皆無になったという経営無能の結果が惨状の原因というのもその通りです。