架空の杜

The journey is the reward.

第289話感想

BACKSTAGE

今週から漫画のフォーマットが少し変わります。
具体的にどこが変わったかは……
大きな点で二つ。
小さな点でもいくつか……

これは大変だ 曲がりなりにも毎週感想をUPしている身としては,どう変わったか当てなくてはならないような(汗)

初読の直感

  • いつもより一話の密度が濃い感じがした。
  • キャラが今までより客観的に配置されているような感じがした

とりあえずの推測

・コマ割の細分化/テキスト量の増加

ほとんどの頁で、四段使われており、明らかに密度が上がっています。加えてテキスト量も増えています。アテネ編が終わってからずっと続いたスカスカで空疎な感じが綺麗に払拭されています。

・視点の整理

畑健二郎という漫画家の特徴は「どのキャラを通しても背後に畑健二郎というパーソナリティが透けて見える」という点にあったと思います。しかし、今回は急にキャラクターが自立してキャラクター自身が言葉を発しているように感じました。第三者視点からキャラクターを客観的に描く点がこれまでと違います。

今回一番、印象的なコマです(個人的に)。西沢さんの発した言葉はナギに対してだけ届けられています。それを第三者視点で眺めているのがこのコマなんです。これって漫画的には極めて普通の手法なんですが、この作品に限っては、こういう突き放した視点の描写は殆どなかったと思います。

象徴的なコマ


あらためて再読して、このコマに着目しました。記号化されたハヤテと西沢さんにスポットライトが当たっています。このコマの挿入は「今までと違う描き方をしていますよ!」という畑先生からのメッセージだと思います。