架空の杜

The journey is the reward.

うつ病は治る、だけどうつの苦しさの記憶は一生消えない

健康な人を選べばよかった、
今更だけど、書きたいことがまとまったので書きます。いろいろなコメントやエントリを読みました。僕も最初は「うつ病」「擬態うつ病」の二択で考えていました。でも、自分のことを思い起こして気がつきました。もう一つの病態に「うつ病寛解したけど、うつ病の苦しさを知ってしまった人」がいるということです。うつ病ではもはやないけど、うつを偽って疾病利得を得ている「擬態うつ病」(エセうつ病)とも違う層です。

死に至る病への苦しさを知ってしまった人

匿名エントリの筆者の夫もそういう人なのでしょう。ネットで熱心に遊んでいる時点で純粋なうつ病ではもはやないでしょう。じゃぁ健常者になったのだからさっさと働かせろ!とブクマコメントに書いちゃったのですが、よく考えると間違っていると思い至りました。いくら投薬と休養によって脳内の物質のバランスが改善されたとしても、嫌な記憶は拭い去ることはできません。「同じ苦しさを味わうぐらいなら、できる限り逃げていたい」と考えてもそれほど責めるべきではないでしょう。個人的には逃げれば逃げるほど辛くなるので、どこかで逃亡を止めないと結局自分を追いつめることになると思いますけど。

とはいえ景気悪いですしねぇ

うつ病による長期休暇を認めてくれるような温情のある組織への復帰を拒んだところで、残った選択肢は高い確率でより酷い職場しか残っていないわけです。優しい奥さんのいる家庭以外に逃げ場所はないでしょう。そういう人を夫に選んだ彼女の運が悪かったとしかいえないわけです。だから「健康な人を選べばよかった」というエントリのタイトルは当に正鵠を射ているわけです。