架空の杜

The journey is the reward.

原作準拠とアニメオリジナルの匙加減問題

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多忙につき考察系の文章を久しく書いていないのですが、頭の切り替えにちょこっと書いてみようかな。

成功するアニメの条件は原作リスペクトしているかどうかだと・・・

今期のアニメで一番楽しく視聴しているのは「ぽてまよ」と「さよなら絶望先生」なんですが(表層的には酷く乖離した二作だな)どちらも原作のエッセンスを如何にアニメにするかという点に情熱が注がれています。シャフト+新房監督はネギま!?で、酷い原作破壊をして失笑をかったことに対する意趣返しと思えるほど、パラノイア的に原作世界を見事に再現しています。

ハヤテも原作リスペクト系なんだけどね

僕自身も時系列を弄くったことは、単純にアニメとしての面白さを減じることになったマイナス材料だと考えていますので、この点に関しては同意です。毎週観ていると川崎監督をはじめ如何に原作の面白さをアニメに転写するかを考えているのがよく判るのですが、それでも時系列を放映時期の季節に合わせることを選んだ時点で、原作リスペクトの情熱が伝わりにくくなっているように思えるのです。

ハヤテのアニメ化としては仕方がないのでは

それではアニメが原作準拠で四クールをかけてクリスマスから春を描いていたらどうなっただろうと思うと・・、判らないのですけど、それによってアニメの魅力が高まるようなものでもないと思います。原作信者からしたら不満でしょうけど、漫画特有の面白さをアニメで拡大再現できるようなタイプの原作ではないのかな、とも思ったりします。

時系列以外に

アニメにはアニメだけが表現できる面白さがあるのですが、ハヤテのごとく!は時系列を弄くっただけでなく、アニメにしか表現できない面白さというものの追求が足りないです。絶望先生と比較したらわかります。ひょっとしたら時系列を弄くった以上に、こちらの方が問題なのかもしれません。「ぽてまよ」の第八話Aパートは、ぐちゅ子をひたすらぽてまよが追いかけるという、ある意味「アニメーションの楽しさ」をよく心得た作品でした。ハヤテのごとく!も予告PVでは銃弾の中を駆け抜けるハヤテという描写があったと思うのですが、ちょっと最近の作品を見ると初心を忘れているのかなと思いますね。
ぽてまよ 八話