架空の杜

The journey is the reward.

Archives - 内田樹の研究室

小泉首相にしても町村外相にしても、中国政府に対して言っていることは「原則的にこれまで日本政府が言ってきたことの繰り返し」であり、べつに新味があるわけではないと同様、とくに危険で挑発的なことを言っているわけでもない。その限りでは、「どうしてこれまでと同じことを言っているのに、急に怒り出すんだ。中国人は何を考えているのか、わからんね」というふうに首相や外相が思ったとしても不思議はない。
でも、テレビの画面で中国問題についてコメントするときの日本の政治家の顔つきと声を「中国人になったつもりで見ると」、日本人には感知されない種類の「薄気味の悪さ」がそこに出現してくる。
そこには自分の政治的メッセージを中国の人々に「理解してもらいたい」という思いがまったく感じられないからである。

上のエントリと知識人の考えの乖離・・・。自分もまた薄気味の悪い日本人の一人だったのですね。