架空の杜

The journey is the reward.

Somewhere in England/George Harrison

ワーナーによってジャケットと収録曲を改悪されてしまった悲運の「迷盤」。今回の再発に際して、あの意味不明で何を訴えたいのかイマイチわからなかったジャケットから念願のこれに戻されたわけだが、ジャケットだけ? なんて思ったりしてこれまたイマイチ納得がいかない。本来の収録曲も合わせて、ジョージが最初に完成させたヴァージョンを出すべきじゃないのか。アップテンポな曲に変えろと言われて書いた①や⑥なんか分かりやすい曲ではある。が、つくり笑いをしたときのような不自然さが付きまとっているのも確かだし、ロングヒットのドキュメンタリー映画『エベレスト』の音楽に採用されて「山といえばこのメロディー」という具合にすりこまれてしまった(個人的には)“超名曲”③が、アルバムの中で山というより谷になってしまっているような気もしてならない。軽〜いノリを求めるならこれでもよいのだろう。しかし製作者が意図した本来の作品こそが第一義であるべきだ。アンソロジーなんかで“在庫処分”ではちょっと寂しい… [アマゾンの「うしねこ」さんのレビューを引用しました]