架空の杜

The journey is the reward.

イエスタデイをうたって 10巻

15年で到達した10巻 熱心なファンの多いこの作品も9巻のグダグダ展開にはさすがに批判が多かったようだ。この巻の中盤から急に話を巻にかかっているので、やはり計算尽くではなく、創造したキャラを恣意的に動かさないことを貫いてきたから話が進まなかっただけだったとの推測は当たっていたのかなと。作品の構造の瑕疵に関してもセリフを通してエクスキューズしている。冬目景という漫画家は繊細だなぁと思った。だけどその繊細さを作品に滲ませたら15年もかけて丁寧に物語世界を構築したのに竜頭蛇尾になりかねない。前巻で批判しておいてこういうのは読者のワガママだが、次巻で話を終えてしまうようなことはしないで、丁寧に美しく終わって欲しいとおもう。しかし終え方が難しそう・・・
イエスタデイをうたって 10 (ヤングジャンプコミックス)
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