架空の杜

The journey is the reward.

人間の自我の安定というのは「適度に不安定であること」によって担保されている。
「オレはすみからすみまでオレらしい」というような堅牢な人格統合のされ方はたいへん脆弱である。
人間の自我というのは欲動のマグマの上に浮いた「浮島」のようなものであるから、多孔的な柔構造をもっていて、急激なショックや異物の混入があっても、なんとなく「ゆらゆら」しているのが機能的にははるかに健全なのである。