架空の杜

The journey is the reward.

ポールが「Freedom」という曲を作った理由

ポールの曲に「Freedom」というのがありますね。9.11の無差別テロの被災者支援ライブで公開されたものですけど、曲自体は悪くないにもかかわらず、なんとなく「空気の読めていない曲」と思われているようで、憶測ですがポール的にも「無かったことにしたい曲」扱いされているような気が致します。この曲に感じた違和感を上手く説明した文章を見つけました。

ジャイアン」なアメリカの正義

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110512/219930/


ブッシュさんは、テロを非難する演説の中で、「アメリカの自由が脅かされた」という意味のことも言っていて、私はこの言葉にも違和感を感じた。

「安全が脅かされたとか、名誉が傷つけられたとか、尊厳が汚されたというのならともかく、自由が脅かされるというのは、話のスジが違うんじゃないか?」
 と思ったからだ。
 が、これも、アメリカ人にとっては自明な理屈だった。
 つまり、アメリカがアメリカであるために絶対的に重要なのは、安全や名誉よりも何より「自由」なのであって、ということは、もし誰かがアメリカを攻撃したのだとすれば、それはすなわち「アメリカの自由」に対する攻撃が発動されたと見做さなければならないのだ。

ポールは「イマジン」を歌うべきだったのだ。

全く同じことを私も感じていたのだが、ポール的には当時の空気を見事に表した曲ということだったのだろう。この辺は日本人にはわかりにくいところだ。
ただポールはイギリス人であって、ここまでアメリカに迎合する曲を書く必要はなかったと思う。同様の趣旨のライブ(同じライブかな)でニールヤングが「イマジン」を歌ったのだが,あのタイミングで「イマジン」を歌う方がよほどアーティスティックだと思う。ポールこそあのタイミングで「イマジン」を歌う資格があったと思うのだけれども,それができなかったあたり、ポールがポールたる所以かもしれません。