架空の杜

The journey is the reward.

街場のメディア論 内田樹

街場のメディア論 (光文社新書)

街場のメディア論 (光文社新書)

内田先生の凄いところは、人類学的・構造主義的な智慧を、鮮やかに現代社会に切り込むための刀として、快刀乱麻かつ爽快に使い切っている点である。読みやすさと感銘の深さからして、最近量産されている内田書籍の中でも白眉といえる内容である。内田樹入門としても格好の一冊だ。

目次:

まえがき

第一講 キャリアは他人のためのもの

第二講 マスメディアの嘘と演技

第三講 メディアと「クレイマー」

第四講 「正義」の暴走

第五講 メディアと「変えないほうがよいもの」

第六講 読者はどこにいるのか

第七講 贈与経済と読書

第八講 わけのわからない未来へ

あとがき