架空の杜

The journey is the reward.

FLAG55 HELP!

この作品の担当編集者は文才があるなぁといつも思っているのですが、今回の

記憶が消えることと 気持ちが消えることとは・・・

これは秀逸ですね。作品の初期設定では攻略した女の子は記憶が消えたあとどうなるかということは、決めてなかったのではと推察します。ちひろ編で歩美が再登場をしたのをきっかけに、同じクラスの攻略女子が纏めて出てきて桂馬が混乱しています。結構、若木先生自身も複雑な心境なのかもしれません。

作品構造

この作品は東浩紀が喝破した「データベースモデル」タイプに徹した、創作手法的には近年になって認識され始めた新しい物語構造を体現したような作品です。しかし、一度攻略した女子が再び本筋に登場すると、ある意味で完成された作品のデータベースモデル的な「型」のようなものに瑕疵が生じることになるかもしれません。前回と今回は「特別編」ということですので、インターバル回のバリエーションを増やす下地作りに過ぎないのかもしれませんが・・・。次回からスパッと切り替えて、次の攻略に移るのか、次回以降、攻略済み女子が恒常的に絡んでくるようになるのか、非常に興味深いところです。

攻略済みトリオ