架空の杜

The journey is the reward.

FLAG31感想

この作品の上手いところはリアルと虚構を重ね重ねにして虚構が空々しくならない点です。今回のちひろシリーズで更に巧みなところを見せつけられて唸ってしまいました。読者から見るとマンガの世界が虚構、桂馬からみると作品内世界がリアルで作品内ゲーム世界が虚構です。読者が見ている虚構が主人公にとってはリアルというのは、当たり前すぎるが故によくそこを意識的に強調したなとビックリします。で、ちひろは読者から見ると今までの攻略対象とはレイヤーが違っていて虚構内虚構ではなく、虚構内リアルなんです。虚構要素を含んでいない桂馬から見るとリアル中のリアルがちひろというわけです。しかし、ちひろも女の子で、当然ながら自分の世界をもっていた、というところで次回に続くです。ちひろに萌えてしまったら作者の罠にかかった証拠です(^_^;。

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