架空の杜

The journey is the reward.

らき☆すた5巻が妙に面白く感じた

らき☆すた (5)

らき☆すた (5)

あららamazonnの画像はまだなのか、角川ってこのあたりはちゃんとしていると思ったのだけどね。アニメで盛り上がっている最中に発売が間に合うように、かなり無理矢理作ってあります。美水かがみ先生も大変だったでしょう。5巻の感想なんですけど「面白かった」です。アニメ第2話放映後に4巻までを一気買いしたのですが、そのときの感想は「ぬるくてマッタリしすぎて、タッチの線画か細い、インパクトに欠ける作品だな」と思っていました。なのに5巻がとても面白く感じたのは、アニメでキャラがバッチリ脳内にインプットされていたからでしょう。その点、萌え四コマの嚆矢となった「あずまんが大王」はコミックだけで完璧に楽しめましたから、作品としては(比較するようなものでもないと思うけど)「あずまんが大王」の方が上だなと思ったです。

萌え四コマの創作者の性差について

私は川原泉桑田乃梨子という白泉社系の少女マンガも大好きなのですが、女性漫画家は違う作品でも物語の登場人物の属性がほぼ決まったりしている場合が多いです。女性漫画家の手による「ぽてまよ」「スケッチブック」といった四コマ作品を最近睡眠前の和み友として愛読しているのですが、女性漫画家は「まず世界観ありき」みたいなんですよね(私の読んでいる狭い少ない作品における感じだけではありますが)、一方男性漫画家で私の好きな漫画家の先生は「まずキャクターありき」だと強く感じます。特に今回「らき☆すた」と「あずまんが大王」の違いに思いをはせたとき、この差異はけっこう本質的ではないのかなと思いました。一方、女性漫画家の作品の良作は男性漫画家には描けない「記号化できない、女性にしか描けない輪郭はぼやけているけど、その分濃密な空気みたいなもの」を感じます。あずまきよひこ先生は天才なので別として「萌え四コマ」の系譜で良作を描けているのが女性漫画家の方が多いというのは、興味深い事実だと思います。
あずまんが大王 (1) (Dengeki comics EX)l]