架空の杜

The journey is the reward.

Archives - 内田樹の研究室

いま教育を蝕んでいるのは区々たる制度的な手直しでどうにかなるものではない。
「学ぶ」ということの原理が問われているのである。
「学ぶ」というのは金を出して教育サービスをオン・デマンドで購入することではない。
「学ぶ主体」が「消費主体」として自己規定し、「短期的に確実なリターンが確保されたクレバーな教育投資」をめざす限り、そこにはどのような「ブレークスルー」も到成しない。
ひたすら、「同一者」le Même の再生産が続くだけである。
そういう世の中にしたくないので、教育をなんとかしなくちゃまずいすよということを申し上げているのである。