1984年発売の
ジュリアン・レノンのデビュー作にして代表作。当時、私は
ビートルズを知って間もなかったのだが、世間で随分と評判になっておりすぐに購入した記憶がある。遺伝というものだろうか声が非常によく似ている。骨太だった父と比べると線が細いが、名プロデューサー、フィルラーモンによる線の細さを繊細さに変換した神業プロデュースが光っている。1.4.6辺りは名曲で歴史に残る資格のある曲だと思える。順風満帆のデビューを果たした彼だが父の幻影から離れ
サウンドを新しくハードにすることによって線の細さが強調されてしまい2枚目以降は悲惨といってもよかった。1999年に
Photograph Smileを出してやっと自分の音楽を取り戻したかに見えたが、そのアルバムが
ショーン・レノンのデビュー作と併せて発売されたことで酷く傷つき、また音楽業界から退いていた。しかし、今年アルバムを発売すべくスタジオ入りしたとの朗報も入っているので復活に期待したい。