架空の杜

The journey is the reward.

勝海舟

世に処するには、どんな難事に出会っても臆病ではいけない。
さあ、何ほどでも来い。俺の身体が、ねじれるならば、ねじってみろ、
という了見で、事をさばいてゆく時は、難事が到来すればするほど面
白みが付いてきて、物事は造作もなく落着してしまうものだ。何でも、
大胆に、無用意に、打ちかからなければいけない。どうしょうか、
こうしょうかと思案してかかる日には、もういけない。むつかしかろ
うか、易かろうか、そんなこと考えずに、いわゆる無我という境地に
入って無用意に打ちかかってゆくのだ。