2005-09-14 勝海舟 世に処するには、どんな難事に出会っても臆病ではいけない。 さあ、何ほどでも来い。俺の身体が、ねじれるならば、ねじってみろ、 という了見で、事をさばいてゆく時は、難事が到来すればするほど面 白みが付いてきて、物事は造作もなく落着してしまうものだ。何でも、 大胆に、無用意に、打ちかからなければいけない。どうしょうか、 こうしょうかと思案してかかる日には、もういけない。むつかしかろ うか、易かろうか、そんなこと考えずに、いわゆる無我という境地に 入って無用意に打ちかかってゆくのだ。