架空の杜

The journey is the reward.

うさぎドロップ 物語としての欠陥

うさぎドロップ 9 (Feelコミックス)

うさぎドロップ 9 (Feelコミックス)

最終話まで読んだ。結末が賛否両論だと知っていたので察しがついた。Amazonの評価も真っ二つだ。一部の女性が「生理的に受け付けられない」というのはよく分かる。僕には設定が異次元過ぎて感情を揺さぶれるようなことは一切無かった。それよりも基本的にダイキチの視点で作品が成り立っているのに、実母のカミングアウトでちゃぶ台をひっくり返されたような気がして腑に落ちない。確かに読み返すと遺書を読んだあとのモノローグでそれらしきことを伏線で張ってはあるけれども。ダイキチの視点で読ませながらダイキチが既知であることを読み手に知らせないように描くというのは、物語として一流とはいえないとおもう。

追記

ダイキチ=大既知という意味なのかなと・・ふと思った。当たっているかも。