リンゴ・スターのアルバムを聴くなら。ベタだけど、やっぱまずはコレだよね。
73年リリースの3rdアルバム。
1stと2ndはカヴァー・アルバムだったから、ほとんどがオリジナル曲のコレが実質1stアルバムのようなものだね。それにしても、これって73年のリリースなんだね。
僕は、ビートルズ解散直後に出たものとばかり思ってたけど。解散してから3年もたってるじゃないか。
全米2位、全英7位という実績に加えて、CD化に際して、シングル「It Don’t Come Easy」という大ヒット曲がボーナス・トラックになっている事から、より豪華なものとなっている。「I’m The Greatest」。
ジョン・レノンの作曲で、ジョンもコーラスしているし、ギターもすぐにジョージ・ハリスンのプレイだとわかる音。
これって、もうビートルズじゃないか。オープニングから嬉しくなってしまう。「Have You Seen My Baby」。
うっかり聴き流してしまう所だったけど、ギターがマーク・ボランという事で注目。
ホーンも効いてて、なるほど、ブギーだね。「Photograph」。
リンゴとジョージの共作という事だけど、このメロディはジョージのものだよね。とにかく穏やかで優しいもの。
大好きな曲だから、全米1位になっただなんて嬉しいなあ。「Down And Out」。
これもいかにもジョージというギター・ソロがいい。
リズムのアクセントになっているピアノは誰かなあ。ニッキー・ホプキンスかな、ビリー・プレストンかな。「Sunshine Life For Me」は、ジョージの曲を、ザ・バンドが演奏している。
カントリー臭プンプンの曲で、後半はジョージのコーラスが物凄く目立つので、リンゴの曲と言うよりジョージの曲を聴いてる感じ。「You’re Sixteen」はカヴァー曲だけどノリが良く、リンゴのキャラに合っている。
「Oh My My」は何と言っても軽快で、ゴキゲンな気分にさせてくれる。
トットコトットコというダブル・ドラムがいい。「Step Lightly」。
のほほんとした曲調に、間奏でリンゴのタップ・ダンスが聴こえる。「Six O’clock」。
これにはポール・マッカートニーが全面参加。
ポールはいつもリンゴに童謡っぽいものを歌わせようとするけれど、それはやはり誰にでも好かれるリンゴの本質を突いてるんだろう。
これも心温まる曲調で好き。
リンダの声も聴こえるし、いかにもポールの曲だ。「Devil Woman」。
ドラム、ピアノ、ホーン、それぞれが存在を主張していて騒がしいロックンロール。もちろん悪い意味ではない。「You And Me」。
悪くはないんだけど、アルバム本編のラストを飾るにはちょっと弱い気もするかな。
ジョージのギターやホーンに耳が行くね。「It Don’t Come Easy」。
ビートルズ時代にはほとんど曲を作らなかったリンゴがこの曲を一人で作ったと聞いてビックリした。
こんないい曲が作れるなんて、リンゴも才能あったんじゃん、て。
ジョージがプロデュースしてるので、ジョージの曲の様な感じもするのがいいんだよね。「Early 1970」は、カントリー・タッチで、何気なく聴いちゃうと感動はしないんだけど、歌詞がポール、ジョン、ジョージの事を歌い、またみんなに会いたいなと歌ってるという事に胸が熱くなる。
リンゴのためにビートルズのメンバーが集まって、リンゴを盛り立ててる感じがいい。
ファンもきっとそんな所にビートルズの続きを夢見たであろう証拠に、大ヒットという結果がついてきた。リンゴは歌が下手だのなんだのと言われてたけど、それはビートルズの中でリンゴの歌を聴くからそういう印象が強いんであって、このアルバムでまるまるリンゴのヴォーカルを堪能していると、下手という感じはまるでしない。
リンゴも、ビートルズが終わっても、ちゃんとこれだけの名盤を作れるんだという事を証明したという意味でも価値がある。
ビートルズのメンバーのソロ作品としては、やはり後回しになってしまうだろうけれども、聴かねばならないアルバム。
