架空の杜

The journey is the reward.

不道徳教育

不道徳教育

書店で買おうかどうか迷った一冊、amazonのギフト券が送られてきたので注文しました。

本書は、一般的に不道徳とされている人々を、視点を変えて見て弁護するという試みだ。当然この考え方は必要で、どんな犯罪者にも弁護人が付くことから理解できるだろう。そして、その視点というのはリバタリアンとしての視点である。最初にリバタリアンの定義をして、その定義から論点の不道徳を見てみると、不道徳と思われていることが社会に有益だという結論を導き出すところが面白い。そして、その不道徳を作り出す根源が国家であるという主張がまた面白い。リバタリアンは、市場原理が物事を解決する最も有効な手段だと主張する。そして、その市場原理を阻害する国家こそが、最も不道徳な存在であるとの結論に達するのである。