架空の杜

Better late than never.

THE BEATLES

アビイ・ロード

アビイ・ロード

発売はレット・イット・ビーが最後でしたが、ビートルズとして録音したアルバムはこれが最期となります。最後の最後にこれだけのアルバムを作り上げたところがビートルズビートルズたる所以なのです。実質的に解散していた彼らが「これが最後だ」という意識を口には出さないまでも共有してレコーディングに望んだ結果生まれた名盤中の名盤です。

とはいえ、アルバムに対する熱意には差があってジョンレノンは交通事故で入院していたこともありベーシックトラックの録音にすら参加していない曲が結構あります。アルバム構成はアナログLPのA面にジョンとポールの曲が2曲ずつ、ジョージとリンゴの曲が1曲ずつ収録されています。B面の後半はポールが中心となって作り上げられた壮大なメドレー構成になっており、仕上られなかった手持ちの曲を逆に上手く編み上げて芸術にまで昇華させたポールとプロデューサーのジョージマーティンの技量はまさに神業といって良いでしょう。ジョージハリスンの活躍ぶりもこのアルバムの特徴で彼の代表曲の2曲をはじめ、レコーディングに早くもシンセサイザーを導入するなどジョンレノン以上の存在感を示しています。

デビューアルバムとこのアルバムを聞き比べると、彼らの7年だけのレコーディングキャリアの濃密さに今更ながら驚くばかりです。